各大統領候補の綺羅びやかなテーマソング2022年07月25日 18:15

 ブラジルのメディア25日付によると、大統領選で各候補はジングル(宣伝に使われる歌や音楽、CMソングのようなもの)を使用しますが、8月16日からの正式開始を待たずに各候補のジングルがイベントやSNSに登場しています。

 ダタフォリャ研究所の世論調査で支持率が上位だった候補のジングルは、ルーラ氏(労働者党 PT)が「元恋人」をテーマにしたforró de piseiro、ボルソナロ氏(自由党 PL)が「再び勝利」をテーマにしたsertanejo、シロ・ゴメス氏(民主労働党 PDT)が「見るべき時」をテーマにしたpagode、そしてシモーネ・テベト氏(ブラジル民主運動党 MDB)が「戦士の勇気」のfeminejoなどとなっています。

 一般的に候補者は選挙期間中、いくつかのジングルを発表し、そのうちの1つか2つをテーマ曲に決め宣伝戦を戦います。一つに絞るのは、8月16日の選挙運動開始までに決められるのが通例です。選挙戦で上位を占めると思われるルーラ氏とボルソナロ氏のジングルは以下のようなものです。

 ルーラ氏が2022年に初めて音楽的な動きを見せたのは5月7日、パブロ・ヴィッター、ドゥダ・ビート、マルティーニョ・ダ・ヴィラらが参加した1989年のジングルの新バージョン「Lula there」をリリースしたときです。しかし、最新のオリジナル曲は7月16日に発表された曲です。シンプルな鍵盤のビートを持つフォロの曲で、歌詞は「彼に会いたい」というロマンチックな歌です。

 ボルソナロ氏のジングルは、5月20日、サンパウロ出身のカントリー・デュオ、マテウスとクリスティアーノがボルソナロと並んで発表した曲で、ギターによる国歌の断片から始まります。導入部は1990年代のカントリーバラードを彷彿とさせ、メロディと「彼は神から来た」という歌詞は、ゴスペル音楽(福音音楽)を指しています。神についての一節が歌われるときは、2018年に被害に遭った刺殺事件の映像が映し出されます。最も刺激的なのは、「ブラジルは全てに勝り、神は全てに勝りと叫ぶ」という部分の詩です。