確定した最初の大統領候補はシロ元財務相2022年07月21日 12:42

 ブラジルのメディアによると、シロ・ゴメス元財務相(民主労働党・PDT)は20日、ブラジリアで開かれたPDT全国大会で4度目の大統領候補に確定しました。各党が大統領候補を選出する時期になり、PDTは一番手で大統領候補を決定しました。

 シロ氏は選出後の演説で、左派のルーラ候補(労働者党・PT)、右派のボルソナロ現大統領(自由党・PL)両候補を批判しました。同氏は「2人(ルーラとボルソナロ)は、絶対善と絶対悪を作り出し、ブラジル国民に恐ろしい害を及ぼしている。それぞれが、良いことはすべて自分の側にあり、悪いことはすべて相手の側にあると言っている。違いはあっても、ルーラとボルソナロはよく似ている」と述べました。

 シロ氏は中道左派を標榜し、有力者との提携もせず、単独での出馬表明です。この日まで副大統領候補もいなく、シロ氏は「近く発表する」としていますが、ダタフォリャ研究所の最新調査では、シロ氏の支持率8%で、ルーラ氏(47%)、ボルソナロ氏(28%)に続く第3位ながら、大きな差をつけられており、副大統領候補選びも難航すると思われています。

 シロ氏は公約として、①経済成長と社会正義の確立②教育の大革命③アマゾンの保全と未来の保証④エネルギー価格決定方法の見直し⑤税制改革で富裕層への課税見直し⑥新金利政策の実施⑥支出上限の撤廃――などを挙げています。