新税制大綱を下院が承認2023年05月24日 16:33

 ブラジルのメディアによると、下院は23日、新税制大綱の枠組みを決める法案の基本文章を賛成372票、反対108票、棄権1票で承認しました。

 新税制大綱の基本は支出の伸びを収入の伸びと連動させるもので、政府は財政を悪化させることなく、公共投資を行えることになります。

 ただし、「政府は歳入の伸びの70%までしか支出増は認められない」というルールは維持されます。仮に、税収が2%増加しても、支出増は1.4%が上限になります。

 そして、税収が大きく伸びたとしても、その間のインフレ率を無視することは出来ず、0.6%から2.5%の間での歳出増しか認められず、2.5%が上限とされています。

 この枠組みだと、政府は歳出を増やすために歳入の伸びを誇張するおそれもあります。この点については、通年(つまり1月から12月まで)の歳入の伸びを12月に精査し、歳入の実質的な伸びを上回る支出があった場合、その差額を翌年の支出予定額から減額することになります。下院では、これで予測を誇張するようなことがなくなるとしています。