ルーラ氏が、大統領復帰は「経済再生のため」2022年08月26日 15:26

 ブラジルのメディアによると、テレビ番組「ジョルナル・ナショナル」の大統領候補者インタビューシリーズでルーラ氏は25日、3人目の候補者として登場、労働者党(PT)で盟友のジルマ・ルセフ政権時代の経済政策について「誤りだった」と述べ、人為的に物価を抑え、生産部門への減税措置は間違いだったと指摘しました。更に汚職問題にも触れ、「腐敗がなかったとは言えない」と語りました。

 冒頭、ルーラ氏は政権を担っていた時に起きた汚職問題で起訴されたことについて質問され、「内部告発者として調査された人たちが汚職を自白したとされているが、自白した人たちが汚職をしなかったとは言えない」と述べ、「内部告発者は制裁を軽減すすることを条件に検察と取引をした可能性がある。彼らはこの取引で自由を得ただけでなく、盗んだものの半分を手に入れた」と批判しました。

 ルーラ氏は「内部告発したために、金持ちになった者がいる。これは深刻な問題」と指摘、当選したら「罪を犯した者を糾弾し罰することになる」と明言しました。

 質問は経済問題に移り、「ディルマ政権はガソリンの問題でミスを犯したと思う。2011年から2014年にかけて5400億レアルの減税・免税を行ったのも、彼らのミスだった」と指摘しました。そして「大統領に復帰することに執着しているのは、経済を再び成長させ、雇用を生み出し、人々の生活条件の改善を行うことが可能だと思うからだ」と述べました。

 大きな問題と言える「土地なし労働者運動」 (MST) については、「 30 年前に地方の土地に侵入したときとは異なる組織だ。いくつかの協同組合があり、ブラジル最大のコメの生産者になっている」と説明し、ボルソナロ大統領が銃器へのアクセスを促進し地方に平和をもたらすという政策に、「銃は解決策にはならない」と誰かを殺すことで平和は保てないと強調しました。