殺人容疑で憲兵隊員を逮捕2022年08月08日 10:40

 ブラジルのメディアによると、サンパウロ市民警察は7日、司法省が30日間の一時的な逮捕を命じたオリベイラ・ヴェロゾ憲兵隊員を柔術の世界チャンピオン、格闘家のレアンドロ・ロー選手射殺容疑で逮捕しました。ヴェロゾ憲兵隊員は、ロー選手がサンパウロ南部のインディアノポリス地区でショーを行っているときに射殺し、現場から逃走し指名手配されていました。

 ロー選手の弁護士は、「ローは頭を撃ち抜かれ、脳死が確認された」と述べています。サンパウロ公共安全事務局によると、ヴェロゾ容疑者は憲兵隊の監察官室に出頭し、警察の要請で逮捕されました。容疑者は取り調べの後に刑務所へ移さる予定です。

 調べでは、ロー選手とヴェロゾ容疑者は口論になり、容疑者が発砲したといいます。サンパウロ州公安局は、ヴェロゾを「殺人犯」と断定しました。

 ロー選手の弁護士は、「口論になったとき、状況を落ち着かせるためロー選手が憲兵隊員を拘束した。ローが立ち去った後、憲兵隊員は銃を抜き、ローの頭部に一発撃ち込んだ」と状況を説明しました。憲兵隊員は銃撃後もロー選手を2度ほど蹴って逃走したそうです。

 犯行を目撃したロー選手の友人によると、憲兵隊員は一人で、テーブルにいたロー氏やと5人の友人を挑発していたと語り、「彼は私たちのテーブルから飲み物のボトルを手に取った。ローはただ、彼を落ち着かせるために拘束したにすぎない。容疑者は4、5歩歩いてから撃ってきた」と憲兵隊員を非難しました。