凶悪犯罪が増加傾向2020年06月18日 09:42

 ブラジルメディアG1がサンパウロ大学暴力研究センターと共同で調査した「4月の殺人件数」を17日に発表しました。それによると、昨年の同時期比で8%増加しています。殺人、強盗、人身傷害は3,950人で、昨年の同じ月は3,656人でした。G1が26の州と連邦区の公式データから作成したものです。

 また、今年1月から4月までの累計は15,868人で、昨年(14,580人)より1,288人増加しました。昨年の殺人件数(約41,000人)は年間で19%減少し、公安がデータを取り始めて以来最小でした。それが今年は一転、暴力犯罪が増加傾向に転じています。

 サンパウロ大学の専門家は、暴力の増加の原因を特定するのは時期尚早としながらも、「犯罪グループ間の紛争の増加が目立ち、紛争に関連する殺人が多発している」と指摘しています。また、新型コロナウイルスの蔓延により警察力がそちらに割かれ、暴力犯罪取締が甘くなっているとの見方もあります。