過激派リーダーを監視付きで釈放2020年06月25日 11:51

 ブラジルメディアによると、連邦最高裁判所は24日、ボルソナロ大統領の支持者グループの代表で過激派サラ・ジロミニを釈放しました。彼女は反民主主義行為グループの調査過程で6月15日に逮捕されていました。釈放後、彼女は電子アンクレット(GPS機能つきの足輪)で監視されます。

 サラは、ボルソナロ大統領支持の極右グループの代表で、反民主主義的行為グループを組織、活動資金を調達した疑いが持たれ、女性刑務所に拘留されていました。

 釈放後の彼女はアンクレットで監視されると同時に、過激派グループの人たちや大統領支持のブロガーとの接触を禁じられています。現在、反民主主義グループは、連邦最高裁判所、議会から1 km以内に近づくことが出来ません。彼らは居住地と仕事場を往来するだけを許されています。最高裁は「調査を円滑に行うための措置」としています。

 最高裁の調査によると、過激派グループは5月の初めに、ブラジリアの農場でキャンプを行い、そこでメンバーに情報戦争の戦術と、非暴力革命について専門家による指導を行ったとしています。最高裁は「これまでの彼らの行為は重大で、彼らの行動を制限する必要がある」と指摘しています。

 こうしたことからサラ・ジロミニは「武装した民兵」との見方もあります。彼女は最高裁に対する侮辱と脅迫のビデオを作成したと非難されてもいますが、連邦警察に逮捕されたとき、「ボルソナロ大統領を支持していない」と供述しています。彼女の弁護士も、「逮捕は違法だ」と主張していました。

 反民主主義グループへの最高裁の攻撃は、ボルソナロ大統領への牽制との説もあり、両者の攻防は激しくなりそうです。