新教育相の経歴に疑惑浮上2020年06月30日 11:09

 ブラジルメディアによると、ブラジル政府は29日、新教育相への起用が決まったカルロス・アルベルト・デコテリ氏の経歴に疑惑があるとソーシャルネットワークでの指摘が相次ぎ、就任を延期しました。デコテリ氏はボルソナロ政権で3人めの教育相に就任予定でした。

 ボルソナロ大統領は大統領府でデコテリ氏と会談の後、経歴の疑惑を認めながらも、「能力がある」と語りました。「彼の活動記録で問題になるものはない。また、彼は間違いを認識しており、友人・知人も教育に関する能力はあると証言している」と大統領は援護しています。

 デコテリ氏の疑惑は、①ゼツリオ・バルガス財団に提出した博士論文の盗用疑惑②アルゼンチンの大学で博士号を取得した真偽③ドイツではドクターコースを終了後に研究者として過ごしていないーーなどが問題視されています。アルゼンチンの大学が博士習得を否定し、ドイツの大学もボスドクの事実を否定しています。

 こうした疑惑についてデコテリ氏は「博士号の問題は解決されたと大統領から聞かされた。修士号論文の盗作は、チェックするソフトウェアに問題がある」などと弁明しました。