迷走する大統領の発言2020年06月03日 09:28

 ブラジルメディアによると、ボルソナロ大統領は2日、ブラジリアの大統領公邸で支援者に、「コロナウイルスによる死者を痛ましく思うが、それは皆の運命でもある」と答えました。この「死者運命論」に物議が醸されています。

 これまでも大統領は問題と思われる発言を連発してきました。4月20日、新型コロナによる死者が2,500人を数えた時、それについて意見を求められ、「おい、人、話をしている人…私は墓掘り屋ではないよね?」と答えました。

 また4月28日、ブラジルの死者が中国を上回ったという情報に直面して大統領は「それで何ですか? すみません。どうしますか?」と逆に尋ねてきました。翌29日、大統領は、「最高裁判所は、コロナウイルスと戦うのは知事や市長であると決定した。したがってコロナ問題の告訴は知事や市長に対して行うべきだ。私の意見は無視されている」と宣言しています。

 サンパウロ州保健局によると、新型コロナウイルスでの死者は国内で30,000人を超え、感染者が540,000人を記録しています。