大統領支持者と反ファシズム者が激突2020年06月02日 11:42

 ブラジルメディアによると、サンパウロ州のドリア知事は1日、サンパウロ市内で敵対する2団体が同じ日にデモすることを許可しないと表明しました。これは前日(31日)、サンパウロ市の中心部、パウリスタ大通りでボルソナロ大統領支持者と反ファシズムを標榜する団体が激突、警察が鎮圧に乗り出す騒ぎになったためです。この騒ぎで6人が逮捕されました。

 知事は、大統領支持派が黒と赤のデザインであるネオナチ・シンボルの旗を掲げていたことで、「人種差別を強調するデモは、ブラジル憲法により禁止されている」と強調しました。

 知事の見解に大統領支持派は、「この旗は、ネオナチスであることを意味するものではない」と話しています。しかし支持派は、コロナウイルス規制の緩和、商業再開を叫んだほか、一部は軍事介入、国民議会・最高裁判所の閉鎖といった過激なことを訴えていました。

 警察はゴム弾と催涙ガスを使って両者を引き離し、解散させました。そのとき6人を逮捕しましたが、携帯電話などを盗んだ窃盗容疑の男を除き5人は釈放されました。