5G技術の運用開始、9月まで延期2022年06月03日 10:28

 ブラジルのメディアによると、電気通信庁(Anatel)理事会は2日、7月までとされていた5G技術の運用開始期限を9月まで延期することを承認しました。この決定は、5Gで使用される3.5GHz帯での雑音をなくす機器が不足しているというAnatel技術部の進言を受け入れたものです。

 3.5GHz帯は衛星テレビの信号伝送にも使用されており、通信省は5Gの導入にあたって、テレビ視聴者に悪影響を与えない対策を求めていました。混信を防ぐため3.5GHz帯は5Gのみで使用し、衛星テレビは別の帯域に移されます。このため衛星テレビの視聴者は新しい信号を受信するキットが必要になります。

 電気通信庁は「中国での都市封鎖、半導体不足、航空輸送の制限、通関の遅れで機器の製造が7月中には間に合わない」と延期を決めたものです。

 ブラジリア、リオデジャネイロ、サンパウロなど16都市では法的整備も終え、衛星テレビ用の機器さえ揃えば、5Gのスタートが出来ることになっています。