だらしない民進党2017年09月27日 12:30

 安倍政権に対峙する野党で第一党は民進党である。それなのに極右政党にも見える「希望の党」に鼻面を引きずり回され、足下にひれ伏すなど、全く見ていられない。

 党と決別した人間がうようよしている党に擦り寄る野党第一党の姿は見苦しい。安倍内閣を倒すという目的で共闘を考えているのだろうが、安倍内閣を倒した後の国会の姿はどうなのか。安倍内閣と似通った政権が登場するようでは、安倍内閣を打倒した意味がない。

 今や野党の中心になって得意顔の希望の党だが、マニュフェストに上げた情報公開、原発ゼロ、政治改革を公約通り実行するかどうかは疑わしい。それは代表の小池都知事の知事としての働きを見ていればはっきりとしている。

 情報公開はかけ声だけで密室の政治が続き、右派の元都議を1400万もの給料を払う補佐官に据え(最初給料は公表しなかった)、約束した五輪会場も一つも動かせなかった。はっきり言って、知事としての功績は何一つ見当たらない。

 これで政治の刷新を旗印にされても、にわかには信じられない。民進党は、リベラルな議員を切って出直せなどと、いいようにあしらわれながらも希望の党に擦り寄っているのだ。

 民進党は、まず自らをしっかり立て直す必要がある。離党したいのはどうせ役に立たない人間だからどんどん追い払い、今は国民の納得する政策を早急に提示し、世論を引きつけることだ。その後、各野党をまとめるイニシアチブを発揮するべきだろう。

 今の民進党は何かはき違えている。希望の党という姿、形も定まらない党におびえ、擦り寄るなど、情けない限りである。都知事選、都議選という局地戦で小池氏の目くらましと自民党の自滅で、たまたま勝利したに過ぎない。

 小沢氏が去り、カリスマ指導者がいない民進党には期待していなかったが、ここまで駄目なるとは思わなかった。今からでも遅くない。党をしっかり立て直し安倍政権と対峙してくれなくては、日本はまともな人間は生きづらい国になってしまう。