アンビサがロシア製ワクチンの申請書類を返却2021年01月17日 10:46

 ブラジルメディアによると、国立健康監視庁(アンビサ)は16日、製薬会社ユニオンケミカ研究所が15日に要請したロシア製の新型コロナワクチン「スプートニクV」の緊急使用許可申請書を、「分析の最小要件が不足している」として返却しました。

 アンビサは「国内で第3段階の治験が実施されていず、そのデータがないため安全性と有効性を評価できない、また製造上に不備という問題もあり、審査のための基準が満たされていない」と書類返却理由を説明しています。

 ユニオンケミカ研究所によれば、「スプートニクV」はすでにアルゼンチンとベラルーシで使用され、ボリビア、アルジェリア、セルビア、パレスチナで緊急使用が許可されていると説明、ブラジルで使用許可を要請しているのは、それと同じワクチンと強調しています。昨年12月、ロシアはワクチンの有効性は約91%と発表しています。

 アンビサは17日に理事会を開き、中国のシノバックとブタンタン研究所が共同開発したワクチン「コロナバック」とオックスフォード大学とアストラゼネカ研究所が開発したワクチンの緊急使用を決定する予定です。