日本ファーストではお先真っ暗2017年08月08日 12:05

 自民の受け皿として若狭勝氏が新団体を立ち上げた。「日本ファースト」とという名前である。この命名を見ただけで、若狭氏の政治的センスの無さを感じる。多分、民進党や自民党では相手にされない政治家希望の集合団体になるのだろうが、ブームを起こした小池都知事の「都民ファーストの会」と違い、この政治的センスの無さでは、国政での反自民としての受け皿にはなり得ないと思う。

 小池ブームにあやかるつもりでファースト名を使ったのだろうが、それなら団体名は「国民ファースト」とすべきだったと思う。これだと小沢一郎自由党代表が唱える「国民第一」の二番煎じになると、日本ファーストにしたのだろう。が、目を向けなくてはいけないのは日本ではなく国民にである。この団体に群れ集うのは、何としても政界に生き残りたい、主義主張などどうでもいい政治家だろうから、ネーミングなどどうでもいいと考えているのかも知れない。

 しかし、国民に受け入れられるには、このネーミングが大切なのである。新発売する商品も、そのネーミングで売れ行きの半分は決まると言われるほどで、政治団体もこのネーミングは大切。都議選で大勝した都民ファーストも、その大半は所属している政治家ではなく、団体名のお陰で勝利を収めたと言う面も否定できない。

 それまで都民をないがしろにした政治が続き、市場問題、オリンピックの施設費問題など都民は蚊帳の外だった。それを都民のために見直す、と言う都民ファーストと訴えたのだから、都民に受けたのは当然である。人気にならないわけがない。小池都知事の政治センスの勝利とも言えよう。

 ところが、若狭氏は小池人気を当てにしているだけで、主義主張もなければ、若狭氏自身の人気もなく、政治実績もない。こうもないないづくしでは、国民受けする訳がない。しかも日本ファーストなどとネーミングするセンスの無さであり、先は知れている。小池都知事の周りには、こういう類いの政治家しかいないなら、人気もそう長くは続かないかも知れない。