ブラジル望遠

　地元メディアによると、精神分析医兼作家でFolhade S.Paulo紙のコラムニストとして知られたコンタルド・カリガリス氏が30日、入院中の病院で亡くなりました。享年72歳でした。

　同氏はアルバートアインシュタイン病院（サンパウロ市）で癌の治療を受けていました。生まれはイタリアミラノ市で、1980年代にブラジルと関係を持ち、精神分析の本「幽霊についての仮説」を出版しています。

　メディアによると同氏の作品は、幸福、人間関係、性とセクシュアリティ、現代の不安、人生と芸術の意味などをテーマに、人間の存在につい述べたものです。ブラジルへ移る前に米国、フランスなどの大学で講義を行っていました。

　同氏は生前、テレビのインタビューで、「人生の意味は人生そのものです。これはまったくの些細なことのように思えるかもしれませんが、ほとんどの人にとってはスキャンダルです。しかし、人生の意味が人生にあると考えて生きることができる人はほとんどいません。それは人生そのものです」と語っていました。