オックスフォード・ワクチンが承認へ向け前進2020年11月02日 15:04

 ブラジルのメディアによると、オックスフォード大学と共同で新型コロナワクチンを開発している製薬会社アストラゼネカ社は1日、英国の保健医薬品規制庁がオックスフォード・ワクチンの評価を開始したと発表しました。

 アストラゼネカ社は、「同規制庁は臨床データをリアルタイムで検証し、承認を迅速に行うため、われわれと話し合いをしている」とワクチン承認が近いとほのめかしました。 

 ワクチンは通常、ワクチンに悪質な副作用がないか、免疫効果的かどうかなどを、まずマウスで、次いでサルでテストします。これで問題がなければ人間で、3段階に分けてテストされます。第1段階は安全性をみる予備評価ともいえるもので、厳密な監視のもとで少数の健康な成人ボランティアを対象に行われます。

 次いで何百人ものボランティアが参加する第2段階に入り、ワクチンの安全性、免疫能力、投与量、投与方法などが調べられます。ここを通過すると最終的な第3段階に移ります。ここでは数千人を対象に大規模なテストが行われ、大勢の人に対する有効性と安全性が確かめられます。

 世界保健機関は、現在、人間での試験の第3段階および最終段階のテストが行われているワクチンは10個、としています。オックスフォード・ワクチンはこの中の一つで、このワクチンの第3段階のテストはブラジルでも行われています。

 9月8日、このワクチンチェストに参加しているボランティアが死亡するという事件があり、テストは一時中断されました。しかし、ボランティはワクチンではなく、プラセボ(偽薬)を投与されていたことが判明、4日後にはテストが再開されています。

 ブラジル政府は、オックスフォード・ワクチンの安全と効果が認められれば、11,000人分の購入を予定しています。