政府がクロロキンの使用を要請: ブラジル望遠

　ブラジルメディア16日付によると、保健省は新型コロナウイルスに感染したボルソナロ大統領が服用を公言しているクロロキンとヒドロキシクロロキン（抗マラリア薬剤）を初期治療薬として使用するようフィオクルス（オスワルド・クルス財団）に要請しました。

　同薬剤は新型コロナ治療薬として科学的根拠がないと世界保健機関は勧めていません。政府は感染初期の段階のみでの使用としていますが、研究者の中には、同薬剤は軽度であれ入院中であれ、患者の治療効果が見られず、むしろ病状悪化さえ見られると指摘しています。医師の中には、薬には不整脈などを引き起こす副作用がある、と警告しています。

　ボルソナロ大統領の同薬剤服用について世界保健機関は「コロナ患者が使用しているのではないと思う。なぜならその薬剤は、コロナ患者に明確な治療効果が現れるとは思えないからだ」と話しています。