許せぬ財務大臣の居座り2018年03月13日 14:31

 森友関連で朝日新聞がスクープした「公文書改竄」が、ついに疑惑ではなく、事実になった。公文書というと一文字訂正するにも印鑑を押し、一文字抹消とか訂正とその経歴を残す。今回の森友公文書の改竄は、一文字訂正とかいったものではなく、全面的な改竄である。

 これは財務省が朝日新聞に全面降伏し、改竄の実態を明らかにしたことで明らかになった。この情報開示で予想以上の改竄の実態が表面化し、財務省が安倍政権の関与をいかに隠すかに全精力を注ぎ込んでいた様子が手に取るように判る。

 はっきり言って、国会で安倍首相が「私や妻がその件に関わっていたら、首相も議員も辞める」と公言した昨年2月以降時から、改竄は始まっている。財務省が「書類は破棄した」「適正に払い下げた」と野党の質問に答える姿は、いかに安倍首相を守るかに汲々としている姿だったのだ。書類はあったばかりか、壮大な改竄までやっていた。これは国会、延いては国民をも欺く行為で、官僚と政権の背信行為である。

 当然財務省の事務方のトップ、その監督責任のある大臣は引責辞任すべきだろう。一般企業だって不祥事が明らかになれば、トップは責任を取って辞任している。

 ところが日本の官界、政界は別ものらしい。麻生大臣は「これから財務省の立て直しをしなければならず、その仕事に力を尽くしたい」とサラサラ止める気配がない。不祥事を起こしたときの大臣に立て直しが出来るわけもなく、ここは新大臣で綱紀の粛正に取り組むべきではないのか。

 麻生大臣の居座りなど、到底許させるべきではない。公文書改竄という大犯罪を引き起こした官庁のトップである。速やかに別の人に座を明け渡すべきだろう。