連邦警察が武器密輸会社経営者を国際手配2023年12月06日 16:23

 ブラジルのメディアによると、ブラジル連邦警察は5日から南米最大の武器密輸業者とされる会社IAS(本社はパラグアイ)の経営者夫妻の行方を追っています。しかし現在は、ブラジル国内ではなくパラグアイに潜伏しているとして、捜査はインターポールに協力を求める国際的なものになっています。

 連邦警察の要請で最高裁は6日までに、パラグアイ最高裁判所に2人に対する逮捕状、捜索令状、押収令状を発行するよう要請し、同最高裁はその要請に同意しました。ブラジル連邦警察は今後、2人がパラグアイで情報を入手し、国外へ逃亡したかどうかの調査を詰めます。

 連邦警察が行方を追っているのはIAS社長のディエゴ・ディリシオ(アルゼンチン生まれ)、副社長で妻のジュリエッタ・ナルディ(パラグアイ生まれ)で、容疑はヨーロッパから輸入した武器43,000丁を12億レアルでブラジルの犯罪組織に売ったというものです。ジュリエッタは武器輸入の際、メーカーとの交渉で大きな役割を果たしたと見られています。

 これまでの調べで、2人はヨーロッパの武器メーカー(クロアチア、トルコ、チェコ共和国、スロベニア)から数千丁のピストル、ライフル、ライフル、機関銃、弾薬を購入していたことが判明しています。そして彼らは、主にリオデジャネイロとサンパウロのブラジル最大の犯罪組織に武器を売りさばきました。

 警察の捜査は2020年から始められており、これまでにサンタ・カタリーナ州、パラナ州、サンパウロ州、リオデジャネイロ州などで合計659丁の武器を押収しています。