伯、仏両大統領、ベネズエラに公正な大統領選求める2023年07月19日 15:10

 ブラジルのメディアによると、ベネズエラのデルシー・ロドリゲス副大統領(チャビスタ政権の中心人物)と同国の野党指導者の一人であるジェラルド・ブライド氏との会談が17日、ブリュッセルで行われました。この会談は、欧州連合とラテンアメリカ・カリブ海諸国共同体との首脳会議に出席するためにブリュッセルを訪れていたルーラ大統領(ブラジル)、エマニュエル・マクロン大統領(フランス)、グスタボ・ペトロ大統領(コロンビア)、アルベルト・フェルナンデス大統領(アルゼンチン)の仲介で行われました。

 この会談に対する宣言が18日に発表され、それによると各国首脳は次の2点の要求をしています。
 ①ベネズエラは2024年に自由な大統領選挙を実施し、国際監視団を同行させる
 ②ベネズエラが自由で公正な選挙を実施した場合、ベネズエラに対する制裁を解除する

 ベネズエラは来年の選挙に向けて準備を進めていますが、政府と野党の間には大きな意見の相違があります。2021年、欧州連合はベネズエラの地方選挙を監視するためにオブザーバー・ミッションを派遣し、欧州側は、同国の選挙情勢は以前の世論調査に比べて改善されたと述べていました。しかし、マドゥロ大統領と連携する国会議員は最近、ベネズエラ政府は来年の大統領選挙で欧州のオブザーバーが国内で活動することを許可しないと述べています。

 これに対しベネズエラの野党は、選挙の条件が非民主的だと主張しており、有力候補者の何人かはすでに政府から公職に就くことを禁じられています。このため野党は、来年統一して行われる独自の予備選を組織しています。

 マクロン仏大統領は記者団に対し、ベネズエラの問題について長い間議論してきたと語り、「今回のサミットで話し合われた中で最も重要な問題だった」と指摘しました。ルーラ大統領はマクロン大統領と同じく、ベネズエラ制裁の中止を求めています。