パラナ州沿岸部の崖崩れ、行方不明者30人2022年12月01日 17:48

 ブラジルのメディアによると、連邦道路警察は30日の記者会見で、28日に起きたパラナ州沿岸部グラントューバ市の高速道路崖崩れで、道路の開通は「道路工事業者による仕事の捗り次第」と説明しました。一方、救出作業に当たっている消防隊は、「少なくても30人が埋まっている」と、行方不明者が30人はいると推定しています。現在死亡が確認されているのは2人です。

 現場で捜索にあたっている当局は、「大雨のため、救出作業は困難な状況だ」としており、パラナ州市民防衛局は29日、「土砂の直撃を受けた箇所は崩壊の危機に瀕している」と発表しました。

 大勢の行方不明者が出ていることについて、サンパウロ工科大学の土木技師は「最初の滑落の後すぐに道路を閉鎖すべきだった」と指摘し、「安全の保証がなければ、通行させるべきではなかった」と語りました。同技師によれば、今回の災害は人災に等しいといえそうです。

 市民防衛局も、「業者のアルテリス社は雨の量が道路の交通に危険をもたらすことを知っており、道路が崩壊した箇所は交通に危険をもたらす脆弱性があること承知していた」と発表しています。