基本を守り抜け2018年01月15日 14:45

 民進党が別れて立党した二つの政党に「一緒にやりましょう」と呼びかけている。希望の党と民進は交渉者同士では合意に達し、統一会派を作る方向に歩み始めたというが、希望、民進双方に統一会派に反対の人がおり、まだまだ紆余曲折がありそうだ。

 民進党が分裂して出来た立憲民主党も統一会派への合流を提案されているが、立民は最初からこの統一会派に乗る気はないようだ。当然だろう。総選挙を目前に路線の違いから袂を分かち、安倍独裁政権の継続を許す一因になった。選挙の余韻もさめやらない内に統一会派では聞く耳を持たないのは当然だろう。
 仮に立民がこの話に乗れば、次の参議院選挙を前にまた分裂、安倍自民党の大勝利を許すことになりかねない。そして多くの支持者を失うことになろう。統一会派は選挙で候補者調整をすると言った選挙協力とは話が違うのだ。

 希望の中には『共産党とは選挙協力できない』と言い、野党共闘を台無しにする一派が巣くっている。野党共闘を分裂させ、自民の勝利に貢献する勢力と言って良いだろう。希望の党の中にはこうした勢力がおり、間違っても立民が彼らと統一会派を組むとは考えられない。もし組んだら、選挙前の希望の党のように、あっという間に支持者を失うに違いない。

 立民の枝野代表は、そこらをよく分かっていて、統一会派作り話は無視を決め込んでいる。立民が筋を通すのは当然としても、それではこれからいかにして勢力を拡大、安倍政権を追い詰めていくか、この難題に立民は取り組む必要がある。政党は日常活動で国民の支持を増やし、選挙で多くの仲間を増やし、勢力を拡大していくのが常道だが、総選挙はこの先3,4年はない。ではどうする?

 一つは同じ考えを持つ議員を立民に取り込んでいく方法である。時間はかかるが、これが王道だろう。他には、政党同士の合流もある。この場合は、これまでの民進党と同じく、まとまった行動がとれず、分裂の芽を残すことになる。

 とりあえずは議員の増加よりも支持者の拡大を目標とすべきだろう。支持率が上昇すれば必然的に議員も集まり、勢力を増すことに繋がる。地味だが、最も基本的なことだろうと思う。