中国製ワクチンのテストも始まる2020年07月22日 18:18

 ブラジルメディアによると、オックスフォード・ワクチンのテストにブラジル人5,000人が参加、現在ワクチンとして有望視されていますが、新たにサンパウロ大学などが参加して中国製のワクチンのテストも始めます。こちらは約9,000人のボランティア医師が参加、オックスフォードと同じく第3段階のテストを始めます。

 21日には27歳のボランティアとして参加した医師が初めて投与を受け、14日めに2回めの投与を受け結果を待ちます。テストは5つの州にある12の研究センターと連邦直轄区で実施され、サンパウロでは890人の医療専門家が参加します。

 この中国製のワクチンについてサンパウロ州のドリア知事は「このワクチンは国際的な出版物や専門家、感染学者、疫学者によって効果が証明されているように、第1フェーズと第2フェーズもクリアした。第3フェーズも成功すると期待している」と話しています。このテストは3カ月で結果が出る予定です。

 オックスフォード・ワクチンにも関係しているサンパウロのブタンタン研究所は、「この研究が成功すれば、ブラジルはコロナウイルスワクチンを大規模に使用できる世界で最初の国になる」と夢を膨らませています。

 ワクチン開発にはまず動物実験から始まり、次いで人間に対するテストになります。人間のテストは3段階に分かれており、ブラジルで行われている第3段階はテストの最終段階です。このテストでが人体に安全かどうか、抗体を産生しウイルスを防御できるかどうかを見ることになります。このテストをクリアすれば、ワクチンの完成です。