ブラジル望遠

　地元メディアによると、ロドリゴ・マイア下院議長は19日、エドゥアルド・ボルソナロ下院議員がソーシャルネットワーク上で、「コロナウイルス危機は中国のせいだ｣と発信したことについて、「ボルソナロ下院議員の言葉は軽率だった」と中国とブラジル駐在中国大使に謝罪しました。ボルソナロ下院議員はボルソナロ大統領の子どもです。

　ボルソナロ下院議員の発信に在伯中国大使が反応、発言を否定し、謝罪を要求しました。「彼の言葉は非常に無責任な言葉だ。マイアミから戻った彼は、残念ながら精神ウイルスに感染したのではないか｣と強い言葉で反論しています。

　外務省によると、「2009年以来、中国はブラジルの主要な貿易相手国であり、多額な投資をしてくれる国で、経済的に密接な関係にある」としています。ブラジルと中国の二国間貿易は2001年の32億ドルから2019年には980億ドルにまで膨らんでいます。ブラジルにとって中国は、各種製品の重要な供給国なのです。

　こうした事情からマイア下院議長は早々に謝罪したものと思われます。