暑くなるブラジル2024年06月15日 11:34

 ブラジルのメディア14日付によると、今年のブラジルの気温は季節平均より5℃高く、例年にない早い秋の終わりを迎えるそうです。サンパウロ市では4月、5月、6月前半の最高気温が過去30年の平均を上回り、リオデジャネイロ市も2〜3度高くなっています。ブラジルの多くの地域で気温が平均を上回っています。

 例えばクイアバ市(マットグロッソ州)、クリチバ市(パラナ州)でも6月の平均気温は例年より暖かくなっており、これまでのところ4月は2度、5月は3度、6月は4度上昇しています。

 サンパウロ大学気象学のミカエル・チェッキーニ教授は、「ブラジルの気候は2つの海洋気団の影響を受ける。一つは太平洋が暖かいほどエルニーニョ現象が強くなり大西洋に形成される高気圧の端がブラジルに影響する。一方、アルゼンチンを通過し、ブラジル南部に到着した寒冷前線が高気圧と遭遇、ブラジル南部に留まり、その間雨をもたらす」と説明、冬が到来する季節のサイクルまで気温は上昇すると話します。

 同教授は「エルニーニョ現象は終わったが、ラニーニャ現象とともに訪れる寒さへの移行が今年は遅い」と指摘し、まだまだ暑い日が続くと言います。この暑さの継続にリオ海岸のアイスクリーム売りは「冬が来るまでにひと稼ぎ」と喜んでいます。