物価高でルーラ大統領不人気?2024年03月15日 13:22

 ブラジルのメディアによると、ルーラ大統領は14日、食料価格を下げるための閣僚会議を開きました。2月に食品と飲料が牽引する形で全国消費者物価指数が上昇し、ブラジル地理統計研究所は同月のインフレ率を0.83%に加速し、1月実績のほぼ2倍となっています。

 このところ世論調査でルーラ政権の支持率が低迷しており、原因は食料価格の高騰にあると見て、物価対策閣僚会議を開きました。世論調査では51%がルーラ政権の政策を支持していますが、景気の動向では悪化したと考える人が7ポイント増加しています。大統領は、景気悪化と回答した人は「食料品の高騰で暮らしにくくなったため」と考えているようです。

 閣議後、テイシェイラ農業開発相とファバロ農相は「大統領は年末に起きた食料価格の高騰で閣僚会議を開いた。大統領は食卓に食料が安く届くことを願っている。食料価格の上昇は気候問題によるものだ。4月には価格の下落が見られるはずだ」と語りましたた。

 さらにファバロ農相は「米の収穫が進み、今後数日で50%、60%に達するので、価格がさらに下がると思う。しかし、重要なことは卸売業者が販売価格に反映することだ」と述べました。

 参考までに地理統計研究所の食料品調査を記すと、価格が上昇したのはタマネギ (7.37%)、ジャガイモ (6.79%)、果物 (3.74%)、米 (3.69%) 、ロングライフ牛乳 (3.49%)などです。