リオデジャネイロ州で危険なサソリが増殖2024年02月21日 19:52

 ブラジルのメディアによると、リオデジャネイロ州で国内で最も危険なサソリ(キイロサソリ)の大量発生が危惧されています。ブラジル生命研究所は、今月初めだけで200匹のサソリが捕獲されたと発表、サソリは同研究所節足動物研究室に研究と毒抽出のために保管されています。

 同研究所の調査では、リオデジャネイロ州でサソリやクモによる事故が多発しています。2020年は1,234件、2021年は1,219件、2022年は1,293件の事故件数が報告されました。同州内では有毒動物が関係した事故記録の58.2%がクモとサソリによるものです。

 生物学者は「以前は生息数が少なかった地域で過去5年間で大幅に増加している」と警告、「サソリの増殖を特定し、防止し、制御するために、自治体の監視技術者や保健職員の訓練が必要」と説明しています。幸いにこれまで事故の報告はないものの、ゴキブリやハエを食べるサソリをゴミ置き場などに寄せ付けないよう清潔に保つことが必要で、昆虫が発生しやすい庭、枯葉宣った場所、家庭廃棄物、建設資材置き場などもキレイにしておくことを勧めています。

 ブラジルには182種類のサソリが生息していますが、危険なのはキイロサソリ、ノース・イースタン・キイロサソリ、ブラウン・サソリ、アマゾン・ブラック・サソリの4種類ということです。子供や高齢者の場合、毒によって死に至る可能性がありますが、適切に治療すれば深刻な事態には発展しません。

 大抵は軽度で、痛み、腫れ、発赤などの局所症状を引き起こす程度ですが、場合によっては発汗、吐き気、嘔吐などの全身症状が起きることもあります。また子どもや高齢者は腹痛と血圧の低下が起きることもあり、適切な治療が必要です。