麻薬取引を警戒、ビラコポス空港警備を強化2023年04月14日 17:43

 ブラジルのメディアによると、サンパウロ州のカンピーナス連邦警察は14日、ビラコポス国際空港利用者の増加を受け、警備を強化すると述べました。同空港は、今年第1四半期に310万人の旅行者を記録し、2022年の同時期に比べ20.6%増加しています。

 ヴィラコポス空港は、アメリカのフロリダ州フォートローダーデールやオーランド、ポルトガルのリスボンへの国際線がありますが、4月26日からはアズール航空がフランスの首都パリへの直行便を週6便運行し、今年末までに乗客数は1400万人近くになると予測されています。

 連邦警察によると、乗客の増加は空港内での犯罪も増加し、空港の安全性を確保するためには警備の強化が必要としています。特に国際的な麻薬取引を監視、取締まる必要性を強調します。

 連邦警察は先週、サンパウロ、ゴイアニア、ブラジリアで、ヴィラコポス出身者が関係する国際麻薬取引組織の取締を開始しています。同組織は若年者を勧誘して麻薬をヨーロッパに輸送するとしており、ヴィラコポス空港が使われる可能性が強まっています。こうしたことから連邦警察は車両や警備陣の強化を図ったものです。

 連邦警察は「ヨーロッパへのフライトは、麻薬密輸ルートとして大きな魅力を持っている。航空便による麻薬密輸を防ぐため、細心の注意を払い、監視していく」と話しています。