連邦警察がクーデター行為で軍人を事情聴取2023年04月12日 15:39

 ブラジルのメディアによると、連邦警察は12日、1月8日に過激なボルソナロ支持者がブラジリアの三権本部に侵入し、略奪したクーデター紛いのテロ行為の件で、軍人が関与したかどうかを究明するため、約80人の軍関係者から事情聴取を行います。

 連邦最高裁判所は2月、「この種の犯罪はすべて刑法に規定されており、警察や軍の捜査官を区別していない」と述べ、テロ行為に関与した可能性のある軍人は裁判所が裁くと表明していました。最高裁は、連邦警察が軍関係者による犯罪の可能性を調査する要請をしてきたのを受け、事件の詳細を分析した上で結論づけたものです。

 連邦警察は最高裁に事件解明の要請をした際、「警察官からの事情聴取で、制度保安局と大統領警護大隊を担当する陸軍の軍人がテロ行為に参加、関与した可能性を示唆 している。陸軍兵士は破壊者を守るような行動をしていた」と報告していました。

 また、逮捕されたテロ行為計画者は警察に「議会への侵入に軍人は反応しなかった」と証言しています。これにブラジル陸軍報道部は声明で、「警察がその場所に入ったとき、状況はすでに陸軍部隊によってコントロールされており、デモ隊は拘束されていた。警察が大統領府に入ることを阻止したわけではない」と反論しています。

 ルーラ大統領は1月、「軍人の多くが、犯人と共謀している可能性が強い」と指摘していました。