エイズ予防確率に一歩前進2019年07月25日 11:25

 地元メディアによると、メキシコで開かれていた第10回エイズ学会HIV科学国際会議に参加していたエイズ研究専門家が24日、HIV(エイズ)のワクチン・テストが今年中に、ブラジル、アメリカなどで始まると語りました。成功すれば、世界中の人々をHIVウイルスから守るワクチンが出来上がることになります。

 専門家は、「これまでの研究成果は2年以内に全て統合・整理される予定で、これから実施されるワクチンテストの結果もそこに報告される」と話しています。

 HIVのワクチンテストは既にヨーロッパで実施されており、臨床試験の結果は成果が見られる、とされています。HIVウイルスのワクチン開発の難しいところは、ウイルスが免疫システムの攻撃を避けるため突然変異を繰り返すことです。ワクチンはその変化にも対応する必要があります。

 今回のテストに使用されるものは、異なるHIVウイルスの断片を組み合わせ開発された「モザイク」と呼ばれるワクチンで、世界中に存在するウイルスのほとんどのバリエーションに対応する用に作られたものです。このワクチンの有効性が認められれば、世界の3700万人のHIVウイルス感染者への朗報になり、エイズ予防が確立することになります。

 HIVワクチンの研究者は、「安全で効果的なワクチンを開発する重要なステップになる」と述べています。